日本人は2024年から中国本土に「ビザなし」で入れるようになり、その滞在枠は2025年に15日から30日へ広がった。観光で行くなら、もうビザを取る必要はほとんどない。それでも知っておくべきことは多い。30日を超える滞在や長期出張ではビザが要る。中国はさらに、第三国へ向かう旅行者向けに144時間または240時間滞在できるノービザ・トランジット制度を整えた。香港とマカオはまた別世界で、こちらもビザは不要。この記事は、いまの日本人にとっての本当のルール、空港で旅行者を弾く細かい規定、そしてアリペイなしで上海の喫茶店すら払えない現実までを解きほぐす。
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日本人は2024年から、中国本土に「ビザなし」で入れるようになった。これが一番大きく、そして一番取り違えられている点だ。中国はここ数年でビザ免除協定の波を一気に広げた。欧州の大半、それに日本、韓国、アジアの一部の隣国が対象になった。日本もその中にいる。だから「中国はもうビザがいらない」という投稿はおおむね正しい ― ただし30日までという上限がある。InstagramやSNSではなく、必ず中国大使館・総領事館の公式情報で確認してほしい。
免除枠は止まらなかった。当初の15日は2025年に30日へ拡大された。観光、親族訪問、商用、そして乗り継ぎまで広くカバーする。30日以内の旅なら、事前にやることはほぼない。有効なパスポートを持って飛行機に乗り、入国審査を通るだけだ。
それでも、ビザが「絶対にいらない」わけではない。30日を超える滞在には依然としてビザが要る。就労(Zビザ)、留学(X1/X2ビザ)、報道、長期滞在は免除の対象外だ。観光であっても1か月を超えて中国にいたいなら、Lビザを取る必要がある。免除30日とビザ、この二つを混同しないこと。
そしてもう一つ、ゲームを変える制度がある。中国は世界でも有数の手厚いノービザ・トランジット政策を整えた。中国を通過するだけで第三国へ向かうなら、ビザも30日免除枠も使わずに6日 ― 多くの地域では10日 ― 滞在できる。北京、上海、広州が対象に入る。これは一番多くの人が使い方を間違え、搭乗ゲートで引き返させられる仕組みでもある。
この記事は三つの道筋をはっきり分ける。混ぜるのが古典的な失敗だからだ。道筋1:ビザ免除(30日以内の観光・短期滞在)。これがほとんどの日本人の道だ。道筋2:Lビザ(30日超や長期目的)。道筋3:ノービザ・トランジット(中国はあくまで通過点)。手続きも、ルールも、リスクも違う。最後に香港とマカオを扱う。国境の世界がまた別物だからだ。
魔法の近道は約束しない。2026年のルールをありのまま、そして旅を台無しにするつまずきだけを並べる。
ビザ免除か、ビザか、トランジットか ― まず決める
何より先に、一つだけ自問してほしい。中国はあなたの目的地か、それとも通り道か。 そして滞在は30日以内か、それとも超えるか。
- 目的地で、30日以内:万里の長城を見て二週間滞在する、親族を訪ねる、商談で行く、短期で学ぶ。日本人ならビザ免除で入れる。事前手続きは要らない。次のセクションを読んでほしい。
- 目的地で、30日超:1か月を超えて滞在する、または就労・留学など長期目的。ここで初めて**Lビザ(またはその目的に応じたビザ)**が必要になる。さらに先のセクションへ。
- 通り道:日本からオーストラリア、あるいはタイへ向かい、北京や上海で乗り継ぐ。そのついでに数日街を見たい。これはノービザ・トランジットの出番だ。専用のセクションを下に置いた。
ここを取り違えると、要らないビザを払うか、本土が最終目的地なのにトランジット枠を使おうとして弾かれる。日本の航空会社のチェックインカウンターが最初の関門だ。正しい条件を満たさなければ、そもそも搭乗できない。
ビザ免除(30日)で行く ― 大半の日本人の道
日本国民にとって、これが2026年のいちばん簡単な入口だ。30日以内の観光・商用・親族訪問・乗り継ぎなら、ビザは要らない。手順は驚くほど短い。
- 有効なパスポートを用意する。残存有効期間に余裕(目安6か月以上)があると安心だ。
- 往復、または中国出国の航空券を押さえる。入国審査で帰路の便を聞かれることがある。
- 30日以内に中国を出ること。免除枠は1回の入国につき30日。超えれば不法滞在(オーバーステイ)で罰金と記録が残る。
ビザ免除でも、到着後の宿泊登録(後述の24時間ルール)は同じく必要だ。免除はあくまで「ビザを取らなくていい」だけで、入国管理の他の義務がなくなるわけではない。
注意したいのは、免除の対象目的だ。観光、商用、親族・友人訪問、そして乗り継ぎ。これらは問題ない。一方で就労、留学、報道、営利公演などは免除に含まれない。たとえ滞在が30日以内でも、目的が就労ならビザが要る。観光ビザ免除で働くのは違法で、退去処分の対象になる。「観光のつもりで少し仕事も」は通用しない。
Lビザ(観光):いつ必要で、どの種類か
30日を超えて滞在する、あるいは免除の対象外の目的で行くなら、ビザを取る。中国のビザはアメリカと同じく文字で区分される。観光はLビザ(旅游=lǚyóu に由来)だ。
| ビザ | 用途 | おおよその滞在 |
|---|---|---|
| L | 観光、行楽、名所めぐり。30日超の観光に。 | 1回の入国で30〜60日程度 |
| M | 商用:展示会、商談、工場視察。 | 招へい状次第 |
| F | 文化・科学交流、非商業の訪問。 | 案件次第 |
| Q1/Q2 | 中国に住む親族や中国籍者への訪問。 | Q2は最大180日 |
| X1/X2 | 留学(X1が長期、X2が短期)。 | 課程の期間 |
| Z | 就労許可つきの労働。スポンサーと就労許可が必要。 | 契約次第 |
30日を超える観光ならLだ。中国籍の親族を訪ねるなら、領事館はQを求めることがある。働くならZで、就労許可の書類一式が要る ― 別の手続き、別のガイドだ。観光ビザで働く計画は立てないこと。Lビザでの就労は違法で退去処分になる。
Lビザはシングル、ダブル、マルチプルの各エントリーで発給され、有効期間はさまざまだ。日本人は、過去の渡航歴に応じて数か月から1年程度の有効期間、1回の入国で30〜60日の滞在を受けることが多い。決めるのは領事官であって、申請者ではない。
Lビザの必要書類:実際に求められるリスト
中国は書類に細かい。一つ足りないだけで差し戻される。すべて揃えて持参すること。
- パスポート ― 残存有効期間6か月以上、空白ページが2ページ以上。
- 申請書(COVA) ― オンラインで記入して印刷、署名。
- 写真1枚 ― 最近の、カラー、白背景、33×48mm(中国の規格で、日本の証明写真とサイズが違う)。
- 往復航空券の予約(または中国出国便)。発給前は買わず、キャンセル可能な予約にする。
- ホテルの予約 ― 滞在全期間をカバーするもの。誰かの家に泊まるなら招へい状。
- 収入証明・銀行残高証明 ― 直近数か月分。旅費をまかなえることを示す。
- 日程表 ― 簡単でいいので一日ごとに。中国は旅行者の動きを把握したがる。
- 場合により、在職証明など日本国内の所属を示す書類。
過去に中国ビザを取ったことがあれば、書類は多少緩む。初回は余裕をもって全部揃えること。ビザセンターは提出時に一枚ずつ確認する。

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Curadoria Voyspark
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